水虫などの角質層感染症と精油(アロマ)

水虫(足)、田虫(掌、大腿)、陰金(股内側、陰部)、白雲(頭、特に子供)

〜Nard Vol.115より〜
 
角質層は、表皮細胞が死滅したもので、生きている細胞組織ではありませんが、皮膚を介した外界から体内への異物(細菌、ウィルス、アレルゲンなど)浸入に対するバリアー(防御壁)として、重要な役割を担っています。
(略)
白癬菌は、角質層の存在する部位であれば何処でも感染する可能性があり、感染部位によって水虫(足)、田虫(掌、大腿)、陰金(股内側、陰部)、白雲(頭、特に子供)などと呼ばれています。
 
白癬菌の住処になる角質層は生組織ではなく、白血球や免疫グロブリンなどは到達しませんので、免疫系による白癬菌の排除は不可能です。
抗白癬菌作用を示す薬物は、数多く発見されていますが、前に述べたように角質層の役割は、外部からの異物侵入阻止にあり、外用塗布した薬剤が、白癬菌の感染部位にまで到達し難いことが問題となります。
これに対して精油の成分は、薬物分子に比較して小さく(炭素数10個のモノテルペン類が主体)、ケラチンを取り囲む脂質類に溶けやすいなどの特徴を有しています
70種類以上の精油を対象に、その抗白癬菌活性を試験管内で測定した報告では、オレガノ、タイム、シナモン(樹皮)、レモングラス、パルマローザ、ローズウッド、パチュリー、ラベンダーなどが強い活性を示していますし、Nardケモタイプ精油事典処方集にも、皮膚真菌症に対する塗布用として、ラヴィンツァラ、パルマローザ、ティートゥリーなどが記載されています。
 
本稿の筆者らは、パルマローザオイルの抗白癬菌作用(0.8%,42℃,20分で完全殺菌)に注目し、足白癬患者26名を対象にした臨床試験を実施しています。その結果、パルマローザ精油単独の足浴での使用(1日1回25分、4日間)で2週間後の白癬菌陰性化率が53%、さらに4日間使用(第二クール)後には100%の除菌が達成されました。この結果は、標準的な足白癬治療薬であるテルビナフィンの作用を上回り、白癬菌の皮膚感染症に対する精油の効果が実証されました。

エッセンシャルオイル総合医学ガイドより

水虫

上記シングルオイルまたはブレンドオイル:殺菌ブレンド、抗菌ブレンド
<使用法>
局部:原液か50:50の割合で希釈したものを足指、爪のあいだに5~7滴塗布する。
入浴塩 毎日入浴する。

 
 
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